ジョジョのすゝめ番外編EXTRA アニメ10周年記念展

二週間前のこと。

私は「ジョジョの奇妙な冒険 アニメ10周年記念展」へと足を運んだ。
その内容はあまりにも多く、緻密で、形容できないほどの興奮があった。


Twitterでも少々画像や感想を投稿したが、書きたいことが色々ありすぎる。たった140文字。しかも何度も書くのは非常にめんどくさい。せっかくなのでこちらで長々と書こう、という考えに至った。

あまり載せすぎてもいけないと思うので、必要に応じピックアップしながら語っていこうと思う。

[注意]
★当然ながら、ジョジョ1~6部のアニメ全てのネタバレが含まれるので注意。
★東京での展示は終了したが、今後各地で開催される。会場に足を運び、実際に見てみたいという方は視聴しないように。

【今後の会場】
・新潟(2022年9/7現在開催中)
・札幌(2022年秋)
・福岡(2022年秋~年内冬)
・大阪(2022年冬~2023年正月過ぎ)


[もくじ]
1.展示会までの足のり
2.展示会
3.購入したグッズ


1.展示会まで

足を運んだのは8/28のこと。
新宿から山手線に乗って池袋まで。
途中に見える景色を楽しみながら、池袋駅の人の多さに驚く。
(こいつ本当に都民か?)
駅を出て数分、とある広告が見えてきた。

(うおおおおお!となって写真を撮ったが、残念ながらこれはアニメ10周年記念展ではない。)
そしてサンシャインシティに入り、ひたすら歩く。歩く。歩く。
こんな広告も見えた。

これは本物の広告。

そして会場に到着。
が、整理券の時間を見ておらず20分待ち。
そして遂に展示会へ。

2.展示会
20分立って待ったところで入場…かと思いきや10分立って待つ。
そして進んだかと思えばゆっくり。
腰とひざが早速死ぬかと思った。

が、展示会はそんな疲れを一気に吹き飛ばした。

いきなり入るのかと思ったら、スクリーンにご案内。
なんだこれ?と思ったら、いきなり上映が始まる。
お出迎えはなんと小野賢章(ジョルノの声優)。
そして「ジョジョ〜その血の運命〜」と共に、1〜6部の映像。

いきなり殺しに来てましたね…

チケットはこんな感じ。


(ブレてるけどゆるして)


(兄貴がもらったやつ)

上映も終わり、いよいよ展示会へ。

一番最初に待っていたのは、各部主人公とボスたちのパネル。

等身大なのかどうかはわからないが、圧巻。

パネルを楽しんだあとは、各部のコーナー。
第1部「ファントムブラッド」から始まり、6部「ストーンオーシャン」の1クールまでを網羅。

おしゃれだね

展示コーナーに飾られているものは主に、
・メインキャラクターや敵のパネル(アニメ原画、実際のアニメとの比較など)
・台本
・劇中登場の小物を再現したやつ
・オープニング映像
・特設のラッシュシーン集
の5種類。

【第1部】

ファントムブラッド」のコーナーでは、ジョナサン、ディオ、スピードワゴン、ツェペリ男爵のパネル、台本、オープニング映像、小道具が設置。
戦闘潮流」と同じクールであるためか少し短めのコーナーだった。

(小道具は、他にジョナサンのハンカチがあった。)

【第2部】

戦闘潮流」のコーナーでは、ジョセフ、シーザー、シュトロハイム、柱の男たち(サンタナ除く)のパネル、台本、オープニング映像、小道具が設置。


(お出迎え)

(この他には、シーザーのシャボンの小道具や悲しみのジョセフの表情、宇宙に飛ばされていくカーズの原画などがあった。シュトロハイムは字面でうるさかった。)

【第3部】

スターダストクルセイダース」のコーナー。多分「黄金の風」コーナーと同じくらい気合入ってる。
ちゃんとクール毎に分けられ、承太郎、ジョセフ、花京院、アヴドゥル、ポルナレフのパネルがあり、旅路を示すパネルがあった。そしてエジプト編のコーナーでは、イギーの展示パネルがあり、最後にDIOのパネルが。

特集として「承太郎のラッシュコーナー」があり、オラオララッシュがひたすらテレビで流されるというシュールなものだった(台本付き)。尚、撮影禁止。
当然ながら、台本、オープニング映像(2種)も。

いちばん気合入ってると思った小道具(なのか?)はタロットカード。


見てるだけで痛い。

他にも、マニッシュ・ボーイが入っていたゆりかご+サソリ(食べたやつ)や、DIOの原画なんかは圧倒的。
あと個人的にすごいな〜と思ったのはイギーの描き分け。原作通りブス→イケメンになってる。
また、アヴドゥル役の三宅さんのコメントに「これがいいんですよ、これが!」が入ってる。相当愛しているのだろう…

【第4部】

ダイヤモンドは砕けない」のコーナー。
仗助、承太郎、億泰、康一くん、露伴先生、吉良のパネルがあり、台本、オープニング映像(3種)、小道具が存在。
杜王町巡りができるコーナーや康一くんと露伴先生が見ていた地図ももあり、しっかりと愛が見えたところでもある。


こういうだいじなところはめちゃくちゃしっかり作画してると思う


センターを飾る吉良。死後も植物のような暮らしはできなかった

当然ながら露伴のパネルにはあの超絶ウルトラ有名シーンの原画があり、ピンクダークの少年があり(岸辺露伴は動かない展でも見た)、他の作品もあった。

この部から本格的に敵のパネルを置き始めていて、全員いた。
乙雅三がいちばん面白かった。


金の亡者。

そういえば吉良のコーナーめっちゃ人気でした。ファンが多いのかな〜〜って思ってたら元凶を発見した。


正直めちゃくちゃビビった

【第5部】

黄金の風」のコーナー。
スターダストクルセイダース」と並んで気合入ってたと思う。

入ったらすぐに護衛チーム、暗殺チーム、ボス親衛隊の集合写真と護衛チームのパネル。
物語の順に展示が進行し、ネアポリス~カプリ島~サン・ジョルジョ・マジョーレ教会~エア・サプレーナ島~殺っせよとなっている。

クサレ脳みそ伝説のあそこ。よく再現したなあと。


純度100%のゲス


ここめっちゃ笑った


素で「うわ」って言っちゃったやつ

他にも原画は色々ありました。
死ぬポルナレフとか亀とか(ココ・ジャンボとポルナレフで顔を描き分けているらしい。)。

5部はアレで締めましょう。

【第6部】

ストーンオーシャン」のコーナー。
まだ1期しかアニメなってないのに情報量すごかった。
あとケンゾー(この後出てくる敵)の声優もネタバレしてた。
まだ短いので、徐倫、承太郎、エルメェス、FF、プッチ、グエス、ジョンガリ・A、マックイイーン、ミラション、ラング・ラングラーエンポリオアナスイ、ウェザー(登場人物全員)のパネル。


シールとほうき


with素数
プッチの顔のデザインってクソみたいに難しいらしい。


一種の宗教画か何か

エスはよしよしがありました。
チョコラータにはなかったのに?????????????????????


ビビったよ…

【絵の展示コーナー】
ここから先はアニメ関係なく、名シーンや登場人物の絵が飾られている。
ちなみに登場人物の絵は角度によって見え方が変わるアレ。
はっきり言ってめっちゃかっこいい。

こはちょっとだけ貼ってテンポよくいきましょう。


対極って感じがしていいよね




😇😇😇

これにて展示会は終了。
感想はグッズ紹介の後で。

3.購入したグッズ

ここまで見てるやつなんてよほど暇かジョジョ好きであることは確定してるので適当にいきます。

結論から言うと1万ぐらい溶かした。
悔いはない。


これが全体像

まずは白い箱から開封


これが中身

ざっと紹介。
中には、
・PB ボールペン(9/9 6:26までシャーペンだと思ってました)
・BT ポチ袋的なやつ
・SC タロット型のしおり的なやつ
・DU メモ帳
・GW ノート
・SO ファイル
・各部紙スタンド

イチオシは紙スタンド。


飾るもよしまとめるもよし宝にするもよし


(残りはもったいなくて保管してる)

そして残りは自費購入グッズ(白い箱はチケットについてる)。

まずはコレクションアイテム。ランダム。吉良狙ったけど爆死した


首が太い

クリアファイル。2番めの本命。吉良吉影ディアボロを購入(プッチも欲しかったけど2枚で満足した)。

パスケース。3番目くらいの本命。GWverと迷ったけど、人目を考えてDUにした(GWはピンク)。

アクリルスタンド。大本命。GEだけ買ったけどジョルノも一緒に買えばよかったかもという後悔(ないけど)


立たせるとカッコイイ!




おおむねこんなもん。
過去3年の夏休みの興奮が一気に襲ってきたと言っても過言ではないぐらいに満足。

福岡とか大阪とかでも開催されるらしいので近い人は行ったらどうでしょうか。
絶対後悔しないことを保証します。

アリーヴェデルチ

ジョジョのすゝめ番外編 デッドマンズQ

チェンソーマン買うために行った本屋でたまたま見つけました
死刑執行中脱獄進行中 荒木飛呂彦短編集」。

この作品は、その名の通り荒木先生の短編集。

収録作品は「死刑執行中脱獄進行中」「ドルチ 〜ダイ・ハード・ザ・キャット〜」「岸辺露伴は動かない #16:懺悔室」「デッドマンズQ
このうち「懺悔室」「デッドマンズQ」の2つはジョジョ4部のスピンオフ。

今回初めてマジメにデッドマンズQを読んだので、記念に率直な感想などつらつらと述べていこうかと思う。

ジョジョ4部のネタバレを大いに含むので注意。




【ストーリー】
依頼を受け、人殺しや危険な調査を行うことを「仕事」とし、それに勤しむとある幽霊の話。
15年前の殺人犯や幽霊屋敷の調査にスポットが当てられる。

【キャラクター】
・主人公
 幽霊。一度死亡している。名前や生前大切にしていたことは覚えているものの、なぜ死んだのかを思い出せない。


・尼
 主人公に仕事を依頼する僧。第2話と第3話(最終話)のみ登場。
幽霊は人には見えないはずだが、何故か彼女には主人公の姿が見えている。



【ネタバレ含む色々】
一見第4部の要素はS市だけに見える。しかし、この主人公こそが4部の大きな特徴とも言える。

結論から言ってしまうと、今作品の主人公は「吉良吉影」だ。
吉良といえば、あの救急車やモナリザ、手をシュバチャプペロンペロンしてるあいつ。
今作品では、「死の記憶を持たない幽霊」として登場する。

死の記憶こそないが、根底は吉良である。その証拠に、死してなお穏やかな人生を送ることを望んでいる。
このことについては作者も言及しており、「死んだあとも心の平和を願っている吉良の精神的な成長」と述べている。

「すてきな青空だった」「最も重要なのはこのすてきな青空を眺めて移動することであり…」「それにしても素敵な青空だ」と全話で発言していることからも、平和を願う心が垣間見える。
「」
しかし、仕事柄ゆえに彼に平和が訪れることはない。犬に足を噛みちぎられたり敵に攻撃されやむなく左腕を落としたりと災難の連続。
仗助たちに見つかり平穏な人生を送ることのできなかった生前と同じように見えて、少し悲しくなってくる。
そのうえ好きな音楽すらも聞けないという始末。
作者ですら「悲しくなった」と言うほど。

しかしこの現状に不満を抱いている様子はなく、特に悪態をつくシーンは見られない(尼への愚痴を除き)。
なぜなら、彼は「自分が天国へ行けない」ことを悟っているから。
「仕事」を「生きがい」にしておけば幸福になれるかもしれない、ということを思いながら留まり続ける。
同じ「この世に留まり続けた幽霊」の鈴美とは違い、彼は天国へ行くことすらも許されない。

幽霊には「結界」という概念があり、幽霊は人間の作る結界に入れないため路上生活をする。吉良はその状況を打破したいらしいが、部屋を借りるには人間である必要がある。悲しいかな。

【感想】
杜王町から追放され、「私はどこへ行くんだ…?」という疑問を投げかけて死亡した吉良吉影
4部の後日譚としても楽しめるし、スピンオフとしても楽しめる。
吉良が死んでも平和を願うのは、彼なりの強い信念を感じた。
吉良本人がスタンドのような存在となってしまった。

騒がしい親子を「見えない」ことをいいことにぶちのめしたり、殺人鬼をギリギリ死なないくらいに痛めつけるという凄技。
生前の殺人衝動をある意味正当化できてるというのがまた皮肉っぽい。

荒木先生はこの作品を、「行動や思いをひたすら追い求めた作品」と語る。
荒木先生から度々好きなキャラとして名が挙がる吉良だが、彼の死後というのはやはり荒木先生しか書けない、と実感した。
Deadman’s Questions」という題名にもあるように、「吉良の疑問」も多く描かれていたように感じ、面白かった。

存在自体は知っていたが本格的に読んだことはなかったのでいい体験。

4部を見終えた人、吉良が大好きな人、予備知識がなくても楽しめてかつジョジョっぽい「キモチワルさ」を追い求めたいという人はぜひ読んでみてほしい。